建築に必要とされる工事費用を算出する業務のことです。設計図から建築物の概要を把握して、どのような工事が必要か、どの資材がいくつ必要かなど、建築にかかる費用を計算します。この「数量拾い」の作業中に気づいた図面上の矛盾や不明点を、施工業者や設計士に確認し、適切なアドバイスをすることも、積算担当者に求められる役割です。このような工程を経ることで、工事の正確性・妥当性を担保することができるのです。
積算は建築工事の企画が立案されてから竣工・引き渡しにいたるまでの間、複数回行われます。 企画設計段階、基本設計段階、実施設計段階、また工事着手後の変更積算と、工事のフェーズに応じて適切な積算が求められます。 私たちアーキ・ピーアンドシーのような積算事務所は、積算のプロフェッショナルとして、ゼネコン・建設会社、設計事務所などから依頼を受けています。
設計事務所(官公庁)から委託される業務には数量拾いで作成した数量内訳書へ「単価」を入れる業務「値入業務」が含まれます。単価にも色々と種類が有り、国土交通省・自治体で定めた単価、施工実績・価格調査等による市場単価、刊行物における標準単価、歩掛による単価等々、全て根拠ある単価設定が必要となります。公共工事においては施工者(下請け専門業者含む)が不利益にならないためでもあり、不当に利益が生じないためでもありますので、この単価設定は非常に重要な作業になります。数量拾いもそうですが、値入業務も常に正確な単価設定が求められます。